関東私立上位校(早慶上智GMARCH)の志願者動向チェック、最後は早稲田大学です。インテリなイメージの慶應に対して自由闊達なイメージ(東大と京大の関係?)を持つ早稲田大学。娘も一時期候補にしていたようですが、あまりのレベルの高さに途中から早稲田の「わ」の字も出て来なくなりましたw
☆文系学科に特化した投稿となります。
まずは試験方式から。
共通テスト利用入試
政経、法、社学のみ。6科目。
一般選抜
独自試験のみ、共テ併用、英語4技能試験利用など。
青山学院同様、学科や専攻ごとに様々な方式があるので注意が必要です。共テ併用方式で要求される科目数は1〜7科目と学科によって大分差があります。
ところで今年度から教育学部で共テ併用方式(C方式・7科目型)が導入され、注目されています。この方式は共テと個別試験の2段階選抜*1があり、最終合否は両方を合算して判定するもので、ほぼ国立大入試と同じですね。
さて、志願動向を見て行きます。まずは全体から。
前年比▲3,507人と減少しました。母数が大きいので率にすると▲5%です。んー誤差か、反動減か。
学部別に見てみます。
あまり特筆することは無い気がしますが、C方式新設に伴って募集人数を増やした教育学部の志願者減が意外な所です。
ということで教育学部の状況を方式別に見てみます。まずは新設されたC方式から。
少なっ!
募集人数90名に対し、志願者数わずか391名。一方、既存のA方式とB方式は・・・
募集人数455名に対し志願者数10,735名と、C方式と比べてオーダーが2桁違います。表面倍率(=志願者数/募集人数)は
A/B方式:23.6倍
C方式:4.3倍
になります。昨年、A/B方式の表面倍率が26倍程度だったのに対し、実倍率(=受験者数/合格人数)が7倍程度だったことから推測すると、今年のC方式の実倍率は1倍台になる可能性すらあります。
ここは非常に注目すべきポイントで、来年以降の志願動向に大きな影響を与えることになると思います。入試結果が発表され次第、検証して投稿する予定です。
※なお、C方式の表面倍率が8倍に達した学科・専攻は無かったことから、共テでの第一段階選抜は行われなかったと思われます。
以上、今年の早稲田大学の志願動向をチェックしました。教育学部C方式の結果が気になるところです。
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これまで数回に分けて関東難関私大の志願動向を確認してきましたが、積極的に入試改革を行う大学や学部、コンサバな方式を維持する大学や学部とに分けてみた時、概ね前者ほど志願者数を減らし、後者ほど維持もしくは増加させている印象を受けました。
大学入試改革の理想と現実の一端を垣間見た気がします。
私立入試も残す所10日あまりとなりました。受験生の皆さん、最後まで頑張って下さいね!
*1:志願者数が募集人数の約8倍を超えた場合のみ