【共テ3教科型】B判定とC判定の合格可能性を詳細に検証!!インターネット選太君はどこまで信頼できるヤツなのか!?

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今日は駿台ベネッセのデータネットで提供される「インターネット選太君」の共通テスト合否判定の信頼性を検証してみたいと思います。

データネットとは

Weblio辞書からの引用になります。

データネットとは、ベネッセコーポレーション駿台予備学校無料大学入試センター試験自己採点結果全国規模集計分析し国公立大学二次試験私立大学センター利用入試合否判定などの情報提供しているサービスである。

河合塾がKei-net上で提供する共通テストリサーチと同様、受験生の自己採点結果を集計して、各大学の合否ライン推定値を公表するサイトですね。

インターネット選太君とは

自己採点結果を入力すると、合格の可能性を判定してくれるデータネット上のシステムです。

判定ランクはA(80%以上)からE(20%未満)まであり、下記のようにして算出しているようです。

この記事で検証すること

青山学院大学と法政大学の2023年度共通テスト利用入試(3教科型)における合格最低得点率とデータネットの判定基準値を比較し、B判定の信頼性を検証します。

合わせて、C判定の合格可能性を推測できるようB判定ラインと合格最低得点率の乖離の分布を調査します。

使用データ

データネット2023合格可能性判定基準

青山学院大学2023年度入学者選抜結果

法政大学2023年度一般選抜結果

検証

青山学院大学

下の表は判定基準値と実際の最低合格得点率を整理したもので、オレンジの判定に各学科の合格最低得点者が存在しています。それ以上の判定、つまり青色の判定では全員が合格していることになります。

学科 2023
データネット判定基準 最低
得点率
B判定
乖離
A判定 B判定 C判定 D判定
日本文 87.5 83.3 79.2 75.0 82.3 -1.0
英米 87.5 83.8 80.0 76.3 80.3 -3.5
フランス文 83.0 79.0 75.0 71.0 74.8 -4.2
史学 88.3 84.2 80.0 75.8 77.5 -6.7
比較芸術 92.5 88.3 84.2 80.0 86.0 -2.3
総合文化政策 93.8 90.0 86.3 82.5 83.0 -7.0
ヒューマンラ 84.3 80.0 75.7 71.4 76.3 -3.7
85.7 81.4 77.1 72.9 80.6 -0.8
国際政治 91.3 87.5 83.8 80.0 83.8 -3.7
国際経済 90.0 86.3 82.5 78.8 82.8 -3.5
国際コミュ 87.5 83.8 80.0 76.3 85.3 1.5
経営 88.3 85.0 81.7 78.3 80.3 -4.7
マーケティン 91.7 88.3 85.0 81.7 81.0 -7.3
社会情報 88.3 85.0 81.7 78.3 85.3 0.3
コミュニティ 87.0 83.0 79.0 75.0 77.8 -5.2
心理 88.9 84.4 80.0 75.6 82.9 -1.5
教育 88.0 84.0 80.0 76.0 81.6 -2.4
地球社会共生 86.3 82.5 78.8 75.0 80.0 -2.5

※B判定乖離 = 合格最低得点率 - B判定得点率

B判定の合格可能性

B判定の全員が合格したのは18試験中の16学科、割合にすると89%。

B判定の一部が不合格となったのは国際コミュと社会情報の2学科ですが、そのうち社会情報はわずか0.3%の差ですのでB判定はほぼ全員合格したと言っても良いレベルです。

B判定が出た方は安心して良さそうですね。

C判定の合格可能性

一方で問題はC判定のように見えます。

100%合格している学科が7、一部合格が9、合格者無しが2となっていて、非常にモヤモヤする判定です。

ということで、C判定以下の合格可能性が少しでも推測できるよう、B判定と合格最低得点率の乖離の分布をヒストグラムにしました。

※横軸の(●●,■■]は●●%超〜■■以下を表します

右側の2つはB判定基準値からプラス方向に乖離している国際コミュと社会情報を表しています。

残りの16学科はC/D/E判定側に実際の合格最低点が存在し、グラフからはB判定基準値マイナス3%以上乖離した学科が10ある、つまりはB判定からマイナス3%程度の得点者は10学科で合格していたことが分かります。

なお、平均値は-3.2%、中央値は-3.5%、一番大きく乖離したのはマーケテイングの-7.3%(D判定寄りのE判定で合格)でした。

時々聞く「E判定なのに合格した」という噂もまんざらでは無いのかもしれませんね。

そして下記は2022年度の分布です。

この年はマイナス3%以上乖離した学科は12で、平均値/中央値ともに-3.8%です。

2年分のデータなので確実なことは言えませんが、B判定からマイナス3%程度であれば合格の可能性は50%以上と言えそうです。

法政大学

続いて法政大学のデータを利用してB判定、C判定の合格可能性を検証します。

学科 2023
データネット判定基準 最低
得点率
B判定
乖離
A判定 B判定 C判定 D判定
日本文 85.0 81.7 78.3 75.0 76.8 -4.9
英文 85.0 81.7 78.3 75.0 79.0 -2.7
地理 88.6 84.3 80.0 75.7 80.1 -4.2
哲学 83.3 80.0 76.7 73.3 78.2 -1.8
心理 90.0 86.7 83.3 80.0 82.6 -4.1
史学 85.0 81.7 78.3 75.0 76.7 -5.0
法律 84.3 80.0 75.7 71.4 78.0 -2.0
国際政治 88.8 85.0 81.3 77.5 79.5 -5.5
政治 82.9 78.6 74.3 70.0 78.2 -0.4
経済 82.9 78.6 74.3 70.0 76.7 -1.9
現代ビジネス 78.6 74.3 70.0 65.7 75.2 0.9
国際経済 84.3 80.0 75.7 71.4 75.8 -4.2
経営 85.7 81.4 77.1 72.9 79.4 -2.0
経営戦略 78.6 74.3 70.0 65.7 75.7 1.4
市場経営 81.4 77.1 72.9 68.6 76.2 -0.9
社会 84.3 80.0 75.7 71.4 76.2 -3.8
社会政策科学 87.1 82.9 78.6 74.3 77.2 -5.7
メディア社会 84.3 80.0 75.7 71.4 75.9 -4.1
臨床心理 83.3 80.0 76.7 73.3 76.0 -4.0
福祉コミュニ 83.3 80.0 76.7 73.3 74.8 -5.2
国際文化 90.0 85.7 81.4 77.1 83.3 -2.4
人間環境 88.3 85.0 81.7 78.3 76.7 -8.3
キャリアデザ 83.3 80.0 76.7 73.3 76.1 -3.9
グローバル教 87.0 83.0 79.0 75.0 76.0 -7.0
スポーツ健康 85.0 81.7 78.3 75.0 76.3 -5.4
B判定の合格可能性

B判定の全員が合格した学科は25学科中の92%にあたる23学科でした。法政大学の結果を見てもB判定の合格可能性は非常に高いと言えそうです。

C判定の合格可能性

で、気になるC判定。

青学と比べると乖離が大きく出ているように見えます。実際は平均値が-3.5%、中央値が-4.0%なのでそれほど変わらないかな。

最も大きかったのは人間環境で-8.3%。これはD判定基準から1.6%も低い値なので、E判定でもそこそこ合格者が出たと思われます。

2022年度も見てみます。

平均で-3.4%、中央値は-3.2%でした。

青学同様、B判定マイナス3%程度であれば50%程度の合格可能性があると言って良いと思います。

 

最後に各数値を整理しておきます。

B判定の合格結果
B判定 年度 全員合格 一部合格 合格なし
青学 2022 100% 0% 0%
2023 89% 11% 0%
法政 2022 96% 4% 0%
2023 92% 8% 0%
C判定の合格結果
C判定 年度 全員合格 一部合格 合格なし
青学 2022 56% 44% 0%
2023 39% 50% 11%
法政 2022 40% 56% 4%
2023 44% 48% 8%
B判定と合格最低得点率の乖離
  年度 平均値 中央値 最大値
青学 2022 -3.8% -3.8% -7.1%
2023 -3.2% -3.5% -7.3%
法政 2022 -3.4% -3.2% -9.0%
2023 -3.5% -4.0% -8.3%

結論

直近2年x2校のデータでの検証では

  • B判定の合格可能性は非常に高い
  • C判定以下の場合でも充分に合格の可能性あり
  • 特にB判定から3%以内のC判定は50%以上の合格可能性

となりました。

選太君、なかなか信頼おけるヤツだと言って良いのではないでしょうか。

 

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