今回は早稲田大学の補欠に対する繰上げ合格の割合(以下、繰り上げ合格率と呼びます)を過去4年分(一部学科は3年分)のデータで確認します。
慶応や上智と異なって補欠順位やランクが分からない早稲田の補欠受験生はこの値でおおよその繰上げ確率を予測できるかと思います。
※本記事では補欠制を採用している試験方式のみ集計
文系全学部
昨年度の繰り上げ合格率は32%でした。倍率にすると3倍強です。これを高いと見るか低いと見るか。
※グラフのグリーンは正規合格、ピンクが補欠、オレンジは繰上げ合格を表します。
ちなみに昨年の慶應は53%、一昨年の上智は36%(昨年は補欠数公表なし)でした。上智が飛び抜けて繰り上げを出すイメージでしたが数値的には早稲田とそれほど変わりありません。
このカラクリはまた別の記事で明らかにします。
続いて学部ごとに見ていきます。
政治経済学部
前回の記事でも書いた通り、繰り上げは出さないものと思っておきましょう。
政治
経済
国際政治経済
法学部
数年に渡って高率を保っていた法学部。昨年突如として繰上ゼロとなりました。
補欠だった受験生は驚いたはずですが、実はこのグラフに示せていない2019年度はゼロ、2018年度は21%でした。
かなり変動すると思っておいた方が良さそうです。
教育学部
昨年から始まったC方式の影響か、教育心理Aと国語国文Aを除いて概ね繰上合格率は低下傾向です。そのC方式は昨年の繰上げはゼロでした。
教育
A方式
C方式
生涯教育
A方式
C方式
教育心理
A方式
C方式
初等教育
A方式
C方式
国語国文
A方式
C方式
英語英文
A方式
C方式
社会_地理歴史
A方式
C方式
社会_公共市民
A方式
C方式
複合文化
A方式/B方式
C方式
商学部
昨年は試験方式を大きく変更した2021以降で初めて繰上げを出し、どの方式も50%前後の高率となりました。
2021以前も出す時は50%程度、出さない時はゼロと極端で、法学部に近い傾向にあるように見えます。
地歴公民型
数学型
英語4技能利用型
社会科学部
社会科学
直近2年は繰上げをほとんど出さず、その前の2年と比較すると雲泥の差となりました。
さらにその前の2年が繰上げゼロだったことを踏まえると、2020と2021が特別だったのかもしれません。
国際教養学部
国際教養
他の学科と異なり正規が減少気味の国際教養ですが、その分繰上げ合格率は高めを維持し、昨年はついに100%繰り上がりました。
なお、グラフに無い2019年度は正規が325と少なく、繰上げ合格率は77%の高率でした。今年も正規合格数が繰上げの鍵を握りそうです。
文化構想学部
グラフに示せていない2019年度は正規646、繰上げ116(繰上げ合格率36%)、2018年度は正規763、繰上げゼロでした。
正規合格が700程度であれば繰上げも多く出しそうです。
文学部
正規合格数に関係なく直近4年の繰上げ率が非常に高い文学部ですが、2018と2019は20%台でした。この差はなんなんでしょうねぇ。
今年はどうなるでしょうか。
まとめ
早稲田大学の繰上げ合格の可能性を過去の繰上げ合格率を元に探ってみました。
繰上げを出さない政経、C方式導入の影響を感じる教育、正規を減らして繰上げを増やす国際教養、繰上げゼロか50%以上か極端な法商、などなど学部ごとに特徴を感じるものでした。
いずれにしても政経以外は正規合格の数がキーになりそうですので2次発表に先んじて公開されるはずの正規合格数に注目です。
(2024/3/12 正規合格数が発表されました)
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