今日はデータネットの集計結果に基づいて判定を行うインターネット選太君の信頼性を検証してみます。
インターネット選太君とは
共通テストの自己採点結果を駿ベネが集計したデータネット上で提供される合否判定システムです。
判定基準について
各大学の試験方式の傾斜配分に合わせて換算した得点によってA〜Eで判定されます。データネットのサイトによると判定基準はこのようにして決められるようです。
同じ得点帯に合格者と不合格者が併存するのが不思議ですが、おそらくマークミスや採点ミスが一定数あるのでしょう。こんな極端な分布になるのか疑問ではあります。
ともあれ、B判定の合格可能性は60%以上80%未満ということですね。
検証方法
共通テスト利用方式での合格最低得点率と、データネットが共通テスト後に公表する判定基準データ(選太君で利用されるデータ)を用いて検証を行ないます。どちらも2022年度入試のもので、サンプルとした大学は青山学院大学と法政大学です。
各試験方式において実際の合格最低得点がどの判定内に位置するかを検証し、各判定の全員が合格していた試験方式が全方式に対してどれだけの割合あるかを算出します。
この値は合格の可能性そのものを示すものではありませんが、判定の信頼性をおおよそ表していると考えられます。
検証結果
表のオレンジが合格最低得点を含む判定となり、それ以上の判定(青)では100%合格していることになります。
ごにょごにょっと計算すると、両校ともB判定以上でほぼ100%合格、C判定でも半数近くの方式で100%合格していることが分かりました。
青山学院大学
A判定:100%
B判定:100%
C判定:50%
D判定:0%
E判定:0%
法政大学
A判定:100%
B判定:98%
C判定:49%
D判定:6%
E判定:0%
結論
データネット/選太君でのB判定合格率は本来の定義(60%以上80%未満)を超えるものである可能性が高く、C判定でも十分合格が期待できるものでした。共通テストリサーチよりも厳し目に判定されているようで、信頼性としては非常に高いことが示せたかと思います。
今年度の結果でも検証を行ない、改めて結果を投稿したいと思います。
※2023年度の検証結果はこちら
受験生のみんなが希望する大学に合格しますように。