共通テストボーダー得点率の信頼性はどれだけ!?2022年度入試データで検証してみました。

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私立大学の入試日程も進み、共通テスト利用方式の合否発表が近付いてきました。今日は早稲田でありましたっけね。そこでボーダー得点率ってどれだけ信用できるの?という疑問に昨年の入試データを使って検証してみました。さて結果はいかに。

ボーダー得点率とは

共通テストを受けた多くの受験生が高校や塾を通じて共通テストリサーチ(河合)やデータネット(駿ベネ)に自己採点結果を提供したかと思います。そのデータを集計して発表されるのがボーダー得点(率)やA/B/C/D判定基準点です*1

 

河合塾のサイトにはボーダー得点(率)の定義がこう書かれています。

河合塾が予想する合否の可能性が50%に分かれるラインを意味します。

この得点をとった受験生は半々の確率で合否を分けるというのが定義から言えることですが、実際のところはどうなのでしょう。

今回は次の方法でボーダー得点率の信頼性を検証することにします。

検証方法

利用するのは共通テスト利用方式の合格最低得点(率)を発表している青山学院大学と法政大学のデータです。サンプル少なくて申し訳ありません。

各試験方式ごとのボーダー得点率(A)*2と実際の合格最低得点率(B)において、A>Bの試験方式では、ボーダーライン上の全員が合格していたことになります*3

そこで、各大学の「共通テスト利用方式数」に対する「A>Bだった入試方式数」の割合(X)を出すことでボーダー得点率の信頼性を測ることにします。

この値(X)はボーダー得点者が合格していた試験方式がどの程度あったかを示すものであって、合否の可能性そのものを意味しませんが、ボーダー得点がどの程度参考になるかといった指標にはなるかと思います。

 

検証結果

ごにょごにょっと計算してみました。ちなみに表中青塗りの試験方式がA>Bのものです。

青山学院大学 X=68% 

 

法政大学 X=79%

結論

7〜8割程度の試験方式で、ボーダー得点を取れば合格していたことが分かりました。また、個々のボーダー得点率と合格最低得点率を比較してみてもそれほど差がない(平均1.3%)ことも分かりました。

人数ベースでの検証では無いものの、ボーダー得点率に対する信頼性がある程度示せたかと思います。

 

課題

この検証自体の課題ではありませんが、英語外部試験スコアを換算して得点化する大学が増えている中、リサーチ側の対応が進んでいない模様です。今後の信頼性を維持するためにも河合塾の取り組みが待たれます。

受験生のみんなが希望する大学に合格しますように。

 

その他の検証記事はこちら

 

*1:データネットはA/B/C/D判定基準点のみ

*2:2022/1/19発表版

*3:マークミスや採点ミス除く